マイナンバーカードのコピーを安全に送る方法

    転職先の入社手続き、銀行の口座開設、賃貸契約。マイナンバーカードのコピーを求められる場面は、思っている以上によくあります。多くの人はスマホでカードの両面を撮り、そのままメールやチャットで送ってしまいます。手続きが早く終わるので、それが一番よいと思ってしまうわけです。

    ただ、この「とりあえず両面撮って送る」こそが、いちばん見落とされているリスクです。マイナンバーカードは表と裏で意味がまったく違い、そもそも裏面を渡す必要がない場面が少なくありません。何を送るかを一度立ち止まって考えるだけで、リスクは大きく下げられます。

    表面と裏面は、まったく別物です

    マイナンバーカード(個人番号カード)の表面には、顔写真・氏名・住所・生年月日・性別が記載されています。これは運転免許証やパスポートと同じく、本人確認書類として広く使える面です。窓口で「身分証をお願いします」と言われたときに見せるのは、基本的にこちらです。

    一方、裏面にはマイナンバー(個人番号)そのものが印字されています。この番号は法律上「特定個人情報」として、通常の個人情報よりも厳しく取扱いが制限されています。つまり、同じ一枚のカードでありながら、表と裏では法的な位置づけがはっきり分かれているのです。

    なお、かつて番号の通知に使われていた通知カードはすでに廃止されており、現在はマイナンバーカードが中心になっています。そのぶん、一枚に顔写真と番号が同居している状態が当たり前になった、とも言えます。

    そのコピー、本当に裏面まで必要ですか?

    番号法(正式には「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」)は、マイナンバーの収集や利用を法令で定められた目的に限定しています。具体的には、社会保障・税・災害対策に関する法定手続きです。勤務先の年末調整や源泉徴収票の作成、健康保険の手続きなどがこれにあたります。

    裏を返せば、それ以外の場面で事業者がマイナンバーを集めることは、一般には認められていないとされています。ここから、実務でいちばん役に立つ結論が出てきます。

    本人確認のためだけにコピーを求められた場合、裏面(マイナンバー)は原則として不要です。表面だけを提出するか、裏面を出す必要があるとしても番号部分をマスキングするのが、本来の正しい対応です。賃貸契約やアルバイトの応募などで「マイナンバーカードの両面コピーを」と言われたら、その必要性を確認してかまいません。

    確認のしかたは難しく考えなくて大丈夫です。「この手続きで番号確認は必要でしょうか。不要でしたら表面のみをお送りします」と一言添えるだけで十分です。実際に、担当者が深く考えずに両面と言っているだけ、というケースもあります。

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    コピーが流出するとどうなるか

    ここは冷静に整理しておきたいところです。マイナンバー自体は、漏れたからといって即座に預金が引き出されるような番号ではありません。番号だけでは手続きは進まず、本人確認とセットになって初めて悪用の余地が生まれるからです。番号が知られただけで人生が終わる、といった話は正確ではありません。

    とはいえ、顔写真付きの表面と番号がそろったコピーとなると、危険度は一気に跳ね上がります。氏名・住所・生年月日・顔写真・番号が一枚に揃っているため、他のサービスの本人確認を突破する材料としてまとまった価値を持ってしまうのです。

    • なりすまし。本人になりすまして各種の申込みや手続きが行われる恐れがあります。
    • 名簿としての流出。提出先が情報漏えいを起こせば、コピーはそのまま名簿として出回ります。
    • 他サービスでの使い回し。きれいなコピーは、まったく別の事業者への提出書類として再利用できてしまいます。

    つまり問題は「番号そのもの」より、「一枚で本人確認が完結してしまう画像が、自分の管理の外に出ること」にあります。だからこそ、送る前のひと手間が効いてきます。同じ考え方は身分証全般にあてはまるので、あわせて 身分証のコピーに透かしを入れる方法 も参考にしてください。

    安全に送るための4つの原則

    難しいことは必要ありません。次の4つを守るだけで、コピーの悪用リスクは実務的に大きく下がります。

    1. 必要な面だけ送る。本人確認が目的なら表面のみ。両面が必要と言われたら、まず用途を確認します。
    2. 不要な項目・番号はマスキングする。裏面を送らざるを得ない場合でも、番号部分は隠せます。
    3. 透かしで用途を限定する。「どこに」「何のために」「いつ」出したコピーなのかを画像そのものに書き込みます。他の用途に流用しづらくなります。
    4. 送信後の削除を依頼する。手続きが終わったら、コピーの破棄をお願いしておきます。伝えておくだけでも扱いは変わります。

    透かしの入れ方(3ステップ)

    透かし(ウォーターマーク)は、ImageMarker を使えば1分もかかりません。

    ステップ1:ツールを開く

    スマホでもパソコンでも、ブラウザで imagemarker.app/ja/ を開くだけです。アプリのインストールも会員登録も要りません。

    ステップ2:画像を選んで文字を入力する

    撮影したカードの画像を選びます。画像は端末から出ないので、そのまま安心して読み込ませてかまいません。次に「提出先 + 用途 + 日付」を入力します。たとえば「〇〇株式会社 入社手続き用 2026年7月15日」といった具合です。この3点がそろって初めて、用途を限定する意味が出てきます。

    表示は繰り返し(タイル)を選び、画像の全面に広がるようにします。隅に一か所だけだと、切り取られて終わりだからです。不透明度は30〜50%あたりが目安で、透かしがはっきり読めて、なおかつ下の記載も判読できる状態にします。

    ステップ3:ダウンロードして送る

    仕上がりを確認したら保存し、透かし入りのほうを送ります。元画像は送りません。

    ここで一点だけ強調させてください。ImageMarker はすべての処理をブラウザ内で行い、画像のアップロードは一切ありません。マイナンバーカードのような書類を、画像をサーバーへ送信するタイプのオンラインツールで加工するのは避けるべきです。加工のために外部へ送ってしまえば、流出を防ぐつもりの作業がそれ自体で新しい流出経路になってしまいます。

    裏面の番号をマスキングするには

    どうしても裏面を提出する必要があり、しかし番号確認が目的ではない場合は、番号部分を隠したうえで送ります。モザイクや塗りつぶしで該当箇所を覆う方法が有効です。付箋を貼って撮り直すより確実で、跡が残りません。

    ポイントは、隠すべき箇所を隠しきることです。番号は一部でも読めれば推測の手がかりになります。ぼかしを薄くかけただけでは復元できてしまうこともあるため、塗りつぶしに近い強さで覆うほうが安全です。 /ja/ のツール群 には透かしのほかにモザイク・ぼかしも用意しているので、透かしと組み合わせて使えます。

    見せたくない項目はモザイクで隠す

    番号や住所などをモザイク・塗りつぶしで隠せます。すべて端末内で処理します。

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    よくある質問

    Q:マイナンバーカードの裏面コピーを求められたら断れますか?
    A:まずは用途を確認するとよいでしょう。マイナンバーは番号法により、社会保障・税・災害対策の法定手続きなど、法令で定められた場面でしか事業者は集められないとされています。単なる本人確認が目的であれば、一般には裏面(個人番号)は不要です。表面のみを提出したい旨を伝えれば、応じてもらえることがほとんどです。

    Q:透かしを入れたコピーでも受理されますか?
    A:氏名・生年月日・住所・顔写真がはっきり読める状態であれば、多くの提出先で問題なく受理されます。透かしは書類を読めなくするためではなく、用途を明示するためのものです。なお、透かしの入ったコピーを頑なに拒む相手であれば、その理由を確認したほうがよいでしょう。

    Q:番号をマスキングしても本人確認はできますか?
    A:できます。本人確認は「番号確認」と「身元確認」に分かれており、身元確認に使われるのは顔写真・氏名・住所などが記載された表面です。番号確認が法令上必要ない手続きであれば、裏面の番号を隠しても身元確認の妨げにはなりません。

    Q:スマホでもできますか?
    A:できます。ImageMarker はスマホの Chrome や Safari を含む最新のブラウザで動作します。アプリのインストールは不要で、撮影した写真をそのまま端末内で加工できます。

    Q:画像はアップロードされませんか?
    A:アップロードされません。処理はすべてブラウザ内で完結し、画像が端末の外に出ることはありません。機内モードやオフラインの状態でも同じように使えます。

    送る前の30秒が、いちばん効きます

    マイナンバーカードのコピーは、一度手を離れたら取り戻せません。だからこそ、送る前の判断がすべてです。必要な面だけを選び、不要な番号を隠し、用途を透かしで書き込む。慣れれば30秒ほどの作業です。次にコピーを求められたときは、シャッターを切る前にこの記事を思い出してください。

    大切な書類を、送る前に守りましょう

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